スイングトレード損切りライン“下ヒゲ刈り”対策|失敗例から学ぶ合理的設定方法

 

「損切りラインの位置が、間違っていたのか?」

これは、多くのトレーダーが延々と悩むテーマです。

 

今回は、実際に僕が “同日に下ヒゲで刈られた2銘柄” を実例にしつつ、

  • なぜその失敗は起きたのか
  • なぜ多くの人にも共通するのか
  • 今日から使える判断基準は何か

……を、シンプルに、しかし深掘りしていきます。

 

加えて、
”損切りラインの位置” を見直すための視点と、具体的な対策方法をおつたえします。

あなたの長いトレーダー人生を、長期で底上げする内容になるでしょう。

トレード実例(事実の説明):下ヒゲに刈られた

まずは、実例を見てください。

同日に、2銘柄の下ヒゲが逆指値売りラインに触れて、損切り。

■ENEOS(5020)
買い:1,036(14日)
売り:1,042.3(損切りライン発動)

■百五銀行(8368)
買い:976
売り:968.6(損切りライン発動)

  1. 上昇時のみ買いを入れるため、
    前日終値よりも数ティック上に逆指値買いを注文。
  2. 上昇して、逆指値買い発動。
  3. その後、10時・大引け後に、損切りライン(逆指値売り)を手動で引き上げる
  4. 今日、両方が急落。逆指値売り発動。

 

上昇時のみ発動するように、逆指値買い設定➜買い発動。

10時に損切りラインを、手動で引き上げ。

2銘柄の下ヒゲが伸びてきて、引き上げた直後の 逆指値売り(損切りライン)に触れた。

そして、ENEOS(5020)は再び上昇。1055円ほどまで上がる

百五銀行(8368)は、損切りラインを割り更に下落。もみ合い相場 気味に。

失敗の原因:下ヒゲに刈られた。

 

損小利大を心がけて、手動で引き上げた逆指値売り(損切りライン)が、今回は仇となりました。

しかし、逆指値売り(損切りライン)を引き上げてなかったら、損小利大の原則に反してしまう。

板挟み状態です。

その時に考えていたこと

……同じ日に、2銘柄の損切りラインが、下ヒゲに処刑された。

”ガン!” と、思わず机を強く叩いてしまいました……。

 

逆指値売り(損切りライン)を、手動引き上げした時は、

「2銘柄とも上がり続ける確率が、高い!」
「2銘柄とも下落してしまう確率は、低い!」

…と思って、爆益を期待してウキウキしていました。

 

…が、結果は2銘柄とも下落。

結果、爆益ではなく、微損になってしまった。

期待が大きかっただけに、その反動がモロに精神に来ました。

 

自信を持っていたので、

「損切り幅の調整、間違えたか…?」

と、正直、冷や汗も出ました。

 

――両方で、200円の損失…。

トレードのセオリーで考えたら、
「微損で済んだのならOK、長期視点ならば損小利大になるだろう。」
……と考えることも……できません!

なぜなら、長期だろうと短期だろうと、勝率55%を超えないと損小利大は実現しないからです。

 

【リスクリワード1でも、勝率50%では資金は激減していく】

勝率 負率 判定 ひと目で分かる意味
50% 50% マイナス 勝ち負けが半々でも、資金は減っていく
53% 47% まだ微妙にマイナス 少し勝ち越しても、まだ資金は増えにくい
54% 46% ほぼトントン未満 勝っている感覚はあるが、まだ安心できない
55% 45% 損益分岐ライン ここを超えてようやく「損小利大」が成立し始める
56% 44% プラス 少しずつだが資金が増えやすくなる
60% 40% 明確にプラス 安定して資金を増やしやすい水準

※前提条件:1回の勝ち=+20%、1回の負け=−20%。
※この条件では、同じ20%でも「下がった資金に対して20%戻す」形になるため、勝率50%では資金は減少します。
※損益分岐はおおよそ勝率55%前後です。

↓より詳細な解説をしたこちらの記事を読んでいない場合は、必ず読んで欲しいです。

【完全保存版】複利トレードは勝率55%必要(損益率±20) リスクリワード1で勝ち負けトントンでは資金は激減していく

 

もちろん、勝率を下げてでも 一回当たりの勝ちの利益を伸ばす…というのが損小利大です。

このブログでも損小利大を意識しています。

 

しかし、(上記リンクの記事にも書いた通り、)

リスクリワード1という極めてシンプルな手法であっても、
”トントンでは資金が減っていく” という残酷な法則があります。

この法則を、前提として理解していないと、
複雑な損小利大トレードを実行するのは大変危険なのです。

 

なぜ失敗したのか?

今回の損失は、2銘柄合わせて 約−200円。

決して大きな額ではありませんが、
今後も同じ負け方が続くなら、長期的に計り知れない損失額になっていくのは明白です。

微損の ”塵も積もれば山となるチリツモ は、回避せねばなりません。

 

しかし、微損を回避するために損切りラインをもっと下げたら、セーフティーネットとして機能しなくなります。

損小利大の原則を逸脱してしまい、致命的な大損を食らうでしょう。

(実際に、今回の2銘柄の事例でも 百五銀行(8368)は、損切りラインを割って、更に下降しています。)

 

微損の回数を減らすため損切り幅を広げれば、大損に繋がる。

その逆に、

損切り幅を狭めれば、微損のチリが積もって、山になる。

(特に、今回の2銘柄の様に「長い下ヒゲが頻発している銘柄」は、“急落 → 急反発”の癖が強いケースが多く、損切りライン戦略との相性が悪い)

トレードオフ、二律背反、両立はできません。

あなたは、どっちを選択しますか?

 

今後どう活かすか?

”損切りラインに対する下ヒゲ刈り”への対策として考えた案は、たった1つ。

 

【トレールストップを使う】

株価上昇に合わせて、随時 損切りラインを引き上げてくれるトレールストップ。

なぜ、これが改善案になるのか?

それは、長い上ヒゲが出たら、自動で利益になる可能性が高いからです。

なぜなら、長い下ヒゲが多い銘柄は、”ボラが大きい”ということなので、長い上ヒゲも多いからです。
(もし、長い下ヒゲだけが多いなら、エントリー対象から外すべき)

長い上ヒゲが伸びれば、それだけトレールストップも引き上げられます。

そうなれば、最高値から急落しても、トレールストップで引き上げられた逆指値売りで、利確されます。
(悪くても、トントンか微損)

 

……いつだって、上ヒゲだと判明するのは、「急上昇・急落」が終わった後です。
※チャートを眺めている時の思考➜(  )

  1. 上昇しはじめた(継続する?反落する?)
  2. 上昇が続いている(継続する?反落する?)
  3. 上昇が止まる(再上昇する?反落する?)
  4. 下落しはじめた(押し目?トレンド転換?)
  5. 下落が続いている(大きな押し目?下落トレンドになった?)
  6. 下落が止まる(もっと下落する?売られすぎで、また上がる?)

↑こんな感じで、リアルタイムでは、”上ヒゲ” になるか ”実体” になるかはわかりません。

なので、人間が逐一判断力・精神力を消耗し続けるよりは、機械的に実行してくれるトレールストップが極めて有効なのです。

 

また、時間や思考力が拘束されない、というのも大きなメリットです。

手動で逆指値の修正をやっていると、思考力・労力も浪費しますし、時間も拘束されます。

しかし、トレールストップを利用すれば、株価上昇にあわせて損切りラインが自動で上がっていきますので、ほったらかしでOK。

 

トレールストップは、“ゆるやかな上昇トレンド”よりも、今回の様にボラティリティが大きい銘柄で効果を発揮すると思われるので、有望です。

……これも、長期的にテストしてみて、期待値が低ければ 代替策を再考します。

(損切りライン幅を広げる、つまりもっと損切りラインを下にする……というのも考えましたが、損小利大の追求をしたいので、この案に落ち着きました。)

結果とその考察は、またこのブログで書きます。

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